森 絵都

「永遠の出口」 森絵都 著

<作品紹介>

私は〈永遠〉という響きにめっぽう弱い子供だった――。友情、秘密、家族、恋…10歳から18歳まで、揺れ動く少女の思春期。昭和50~60年代を背景に、新鋭がリリカルに描く長編。著者初の大人向け物語。

いろんなものをあきらめた末、ようやく辿りついた永遠の出口。私は日々の小さな出来事に一喜一憂し、悩んだり迷ったりをくりかえしながら世界の大きさを知って、もしかしたら大人への入り口に通じているかも知れないその出口へと一歩一歩、近づいていった。時には一人で。時には誰かと。

 

<感想>

どうやらこの本は作家:森絵都の自叙伝らしい。

作者は私と同年代。小学校3年~大学入学までの時代背景は私のその頃と似ていて懐かしかった。

小学校高学年と言う時期は子供、特に女の子にとって時に残酷になる年代じゃないかと思う。私の時代もいじめがあったし(今のソレとは種類が違うが)仲間と群れることで安心を感じる時期だった。それを越えると親に反抗することだけが生きる意味ってな感じで反抗を繰り返した中学時代が訪れて・・・。高校時代は親について初めて客観的に見れたり、進路に迷ったりする・・・・どれもが私の越えてきたソレと同じで甘酸っぱいような懐かしいような笑えるようなキモチになった。

9章からなる本書の中で2章の「黒い魔法とコッペパン」の話は2005年夏話題になったTVドラマ「女王の教室」の担任を彷彿とさせた。この小説をヒントに作ったドラマじゃないかなと思うほど。魔女のごとく君臨する担任教師を「ただのおばさん」だと気づくくだりはおもしろかった。