松尾 スズキ

「クワイエットルームにようこそ」 松尾スズキ 著

<あらすじ>

恋人と大喧嘩の果て、薬の過剰摂取(オーバードーズ)で精神病院の閉鎖病棟に担ぎ込まれた明日香。そこで摂食・過食・虚言・自傷など、事情を抱えた患者やナースと出会う。普通と特別、正常と異常・・・境界線をさまよう明日香がたどり着いた場所はどこか?悲しくて笑うしかない、絶望から再生への14日間を描いた、第134回芥川賞候補作。

 

<感想>

9章からなる140ページ弱の小説。

最初の章が文章的に読みづらかったが2章に突入してからは一気に進み数時間で読破。

原作者:松尾スズキ氏の手で映画化までされている作品でもある。

小説のイメージは古い映画では「カッコーの巣の上で」、最近のでは「17歳のカルテ」の感じ。

現代の日本社会のひずみで心を病んでしまった人たちの精神病院での様子と主人公:明日香の措置入院に至るまでの生活・心情、そこから再生していく姿をサラッと描いている。

表現は悪いが、楽な方に流されて生きてきた少々負け組の明日香が、精神病院に措置入院となり、改めて親との関係・人との人間関係、生きることへの執着を感じだす話と受け取った。

映画化されているのを知っているので、読みながらどのように映像化したんだろう?

この役柄は誰が演じたのだろうか?と想像しながら読む楽しみもあった。