三浦 しをん

「まほろ駅前多田便利軒」 三浦しをん 著

第135回 直木賞受賞作

 

<あらすじ>

「ここも一応、東京なんだがな」

まほろ市は東京のはずれに位置する都市西部最大の町。

駅前で便利屋を営む多田啓介のもとに高校時代の同級生・行天春彦がころがりこんだ。ペット預かりに塾の送迎、納屋の整理e.t.c 

ありふれた依頼のはずだがこのコンビにかかると何故かきな臭い状況に。多田・行天の魅力全開の第135回直木賞受賞作。

 

<感想>

三浦しをん作品は初読。

ドラマ化出来そうなキャラ設定と、多田と行天の少しずつあばかれる過去の話に興味が持て、どんどんスピードをあげて読んだ。

6章の1つ1つに便利屋として請け負った仕事と、ふたりが抱える複雑な過去が絡む。

読んでわかる行天の過去も多田の過去も予想以上に複雑なところが良かったです。

ただ、小説の冒頭で受ける多田と行天の印象が、現実から逃げてる風で、冷め切っている印象なのに、いろんな事件に関わるふたりは男っぽくて骨のある男に描かれていて少々違和感がありましたが。

脇役もかなりいいです。自称コロンビア人娼婦ルルと友だちのハイシー。生意気なガキ由良。チンピラヤクザの星。どの人も便利屋の事件に絡み、最後まで関係していきます。

脇役までキャラが立っています。

小説全体に漂う優しさが心に残る小説でした。