姫野 カオルコ

「ツ、イ、ラ、ク」 姫野カオルコ 著

<あらすじ>

地方。小さな町。閉鎖的なあの空気。班。体育館の裏。

制服。渡り廊下。放課後。痛いほどリアルに甦るまっしぐらな日々―。

給湯室。会議。パーテーション。異動。消し去れない痛みを胸に隠す

大人達へ贈る、かつてなかったピュアロマン。

恋とは、「堕ちる」もの。

 

<感想>

初の姫野作品を読んだ。独特の世界観だ。

読み始め、例えが新撰組だったり、アンケートが出てきたり、数式が出てきたりと独特の文章に読みづらさを感じたものの、ひとりの教師:河村と隼子とが出会うところから急速に展開し、一気に読んだ。

ふたりが(ただ、ただ身体を触れ合わせる事)に固執したキモチはわかる。激しいSEXシーンの描写がないのにナゼかとても官能的。関西弁が官能をより助長させているところがいい。ふたりが、別れを感じながらSEXをし、翌日デートするワンシーンは切なかった。隼子、中2にして本当にいい女だ。河村と隼子の関係は、SEXはあるけれど「純愛」と言えるだろう。ラスト、隼子のこれからの幸せを予感させて終わるところが良かった。