木下 半太

「悪魔のエレベーター」 木下半太 著

<あらすじ>
後頭部の強烈な痛みで目を覚ますと、緊急停止したエレベーターに
ヤクザ、オタク、自殺願望の女と閉じこめられていた。
浮気相手の部屋から出てきたばかりなのに大ピンチ!? しかも、三人には
犯罪歴があることまで発覚。精神的に追い詰められた密室で、ついに事件が起こる。
意外な黒幕は誰だ?笑いと恐怖に満ちた傑作コメディサスペンス。

<感想>
劇団を主宰し、脚本も書く俳優の木下半太氏の作品だけに、
小説と言うよりはノベライズに近い作品でした、
<あらすじ>を読み、設定が流行りの「ソリッドシチュエーション・スリラー」のようで
(おもしろそう!)と購入。
読み始めこそツラかったけれど、そこを越えるとスラスラ読めました。
'08年秋にダンカン演出による舞台化が決まっているそうで、確かに映画よりも舞台向きの話です。
第1章と第2章は、視点を変えてあるだけで、同じ設定な故、少々くどくてウザかったが、
話が進むたびにわかっていく「事実」、転がっていく「最悪へのベクトル」が絶妙で引き込まれました。
そしてラスト、想像ができなくもない展開だったにも関わらず、私の想像は及ばず完全にヤラれました。