石田 衣良

「スローグッドバイ」 石田衣良 著

<あらすじ>

「涙を流さなくちゃ、始まらないことだってあるんだよ」。

恋人にひどく傷つけられ、泣けなくなった女の子。

彼女に青年の心は届くのか(「泣かない」)。

上手に別れるため最後にいちばんの思い出の場所へいく。

そんな「さよならデート」に出かけたふたりが見つけた答え―(「スローグッドバイ」)など普通の人たちの少しだけ特別な恋を綴った10篇。

出会いから別れまでの一瞬一瞬をやさしく描く傑作短篇集。

 

<感想>

私は石田衣良さんの雰囲気、声音が好きなので、

「スローグッドバイ」を読みながら、石田衣良氏を思い浮かべてしまった。

石田氏初の短編恋愛小説だったそうです(作者あとがきより)。

たしかに、こんなキレイな恋はないだろっと言いたくなるような

映画のような恋愛ばかりだけれど、穏やかな気持ちでスラスラと読めます。

キレイすぎる恋愛には感情移入できないのかあっさり読み終えてしまい

印象に残る短編も少なかったのだけれど、

タイトルの「スローグッドバイ」は少し切くなりました。

衝撃的な彼女の一言で「心の一部がしびれたまま」 ←この表現が好きです。

 

「娼年」  石田衣良 著

<あらすじ>

恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、20歳。だが、バイト先のバーにあらわれた会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事を始める。

やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられいく・・。いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描き出す、長編恋愛小説。

 

<感想>

「池袋ウエストゲートパーク」のドラマ化がきっかけとなり

人気の出た小説家=石田衣良。

小説家だがコピーライターの経緯がある為かTV露出も多い。

柔和なフェイスでハンサムである。

そんなワケで石田氏の小説を以前から1冊は読もうと考えていたのだが、

「池袋・・」は設定がティーンエイジなので、どうも食指が湧かず、

選んだのが「娼年」だった。

題名のごとく性愛小説だが官能的でなく全体に優しくて紗のかかったような、

透明な空気感の漂う作品だった。

今だから抵抗なくわかるが、20代ではわからない領域の性愛かなと思う。

でも、私には「一瞬の優しさ」は残酷と同じだ。

お金で買った時点で<優しさ>から遠のく気がする。

この小説に書かれてる事は、私には納得できなかった。